第34回安井賞
1991年01月具象絵画の登竜門安井賞の第34回受賞者が、17日決定、安井賞に藤田邦統「木星で出会う」、佳作賞に小川恒雄「田園造化」が選ばれた。安井賞展は、2月28日から3月25日まで東京池袋のセゾン美術館で開催され、以後各地を巡回した。
具象絵画の登竜門安井賞の第34回受賞者が、17日決定、安井賞に藤田邦統「木星で出会う」、佳作賞に小川恒雄「田園造化」が選ばれた。安井賞展は、2月28日から3月25日まで東京池袋のセゾン美術館で開催され、以後各地を巡回した。
東京と川崎、横浜を結ぶ東急5線の沿線の美術館11館が、「東急沿線美術館連絡協議会」を結成し、相互のネットワーク化を図ることになった。参加するのは、東京都庭園美術館、東急文化村「ザ・ミュージアム」、世田谷美術館、神奈川県立博物館など11館。当面の活動は、ポスターやチラシの相互掲示や新聞等の共同広報から始める。
平成2年度の第32回毎日芸術賞受賞者5名が決定、美術関係では洋画の三尾公三(「幻想空間の女」展)が選ばれた。
外観から展示作品までルーブル美術館をまねたトリック美術館「JAIB(ジェイヴ)美術館」(東京都江戸川区篠崎町6丁目)が、13日開館した。壁に描かれた彫刻や、外に足のとび出た絵画など、トリックに満ちた作品と会場が、下町の新名所として人気をよんでいる。
14世紀から現代にいたる美術の世界的コレクションとして知られるスイス・ルガノのティッセン・ボルネミッサ・コレクションから、アメリカ絵画を紹介する展覧会が、5日から2月11日までの兵庫県立近代美術館を皮切りに、全国4ケ所で開催された。トーマス・コール、ポロック、ステラら、アメリカ絵画の歴史をたどる53作家の作品66点が展示された。
日本芸術院会員、人間国宝で昭和63年に歿した鋳金作家香取正彦を記念し、昨年設立された香取正彦賞の第1回が決定、金工作家大角幸枝の銀打出盛器「波涛」(第37回日本伝統工芸展)が受賞した。 また同じく昨年設立された公益信託タカシマヤ文化基金による第1回新鋭作家奨励賞には、日本画家大野俊明、彫刻家舟越桂、ファイバー・アート作家小林正和が、それぞれ選ばれた。
日本学士院(脇村義太郎院長)は12日、総会を開き会員補充選挙を行ない、新たに9人を会員として選出した。美術関係では中国絵画史研究の鈴木敬、寺院建築史研究の福山敏男が選ばれた。今回の補充により会員は第一部(人文科学)が64名、第二部(自然科学)が74名となった。
平成2年度の朝日賞5件5名が1日発表され、美術関係者では、プリンストン大学名誉教授島田修二郎(東洋美術史研究における世界的貢献)が選ばれた。
建築家フランク・ロイド・ライトの活動を、現代と日本への影響を一つの視点に据えて捉えようとする展覧会が、2日から2月18日まで東京池袋のセゾン美術館で開催された。建築ドローイング、リトグラフ、図面、模型を中心に、家具や照明器具など約200点が展示された。
昭和63年に死去した金工家香取正彦の業績を記念し、金工界の発展に寄与することを目的に、同賞運営委員会によって運営される香取正彦賞が設けられた。同賞は日本の展覧会に出品された金工作品で、「工芸として用の伝統に立脚し、技術と造形における創造性を追求した作品」の中から特に優れた業績を示した作品、あるいは将来性を認められた作品に対して贈られる。
明治初期から行方不明となっていた京都・竜安寺の襖絵8面が米国ニューヨークのメトロポリタン美術館に昨年春、寄贈されていたことが明らかになった。縦180センチ、横190センチの4枚の襖の表裏に描かれた絵のうち4枚は「列子御風」、他の4枚は「琴棋書画」をあらわし、西源院本堂の中の間と西の間の仕切りとして使われていたとみられる。17世紀初頭、狩野孝信の工房によって描かれたと考えられ、桃山時代の金碧障壁画の優品として注目される。
新進の評論家・研究者による優れた著作活動を対象とするサントリー学芸賞の第12回目の受賞者が決定し、4日、贈呈式が行われた。芸術・文学部門では、北沢憲昭『眼の神殿-「美術」受容史ノート』(美術出版社)、鈴木博之『東京の地霊』(文藝春秋)を中心とする活動が選ばれた。
油絵大賞展と交互に隔年で行なわれる東京セントラル美術館日本画大賞展が11日より行なわれ、招待作品18点に一般公募搬入点数284作家353点中の入選作70点を加えた88点の中から受賞者の選考が行なわれた。その結果、大賞は宮元政治「風景1」、優秀賞は稲員頼子「想」、清水正志「宵月」、佳作賞は里見嘉一「流砂」、田口昌宏「声」、松木秋佳「春めく」、松倉茂比古「過ぎる。」、松本高明「青いトマト」、吉村誠司「刻」に贈られることとなった。
日本芸術院(犬丸直院長)は19日、今年度の会員補充選挙を行ない、新会員に5名を内定した。うち、美術関係は洋画の大内田茂士、寺田竹雄、建築の吉村順三で、総会の承認を経て、文部大臣が12月15日付で発令する。
これまで学芸員研究補助制度などを行ない、芸術文化活動を支援してきた株式会社花王は、創業100周年記念事業の一環として財団法人花王芸術文化財団を設立することとなった。美術、音楽を中心に芸術文化活動を助成し、これらの分野に関わる国際文化交流を支援する目的で、美術関連の事業としては、展覧会、調査・研究、教育の向上・発展、学芸員の養成・海外研修派遣の助成などを行なう方針。花王からの寄付金3億円を基本財産として運営を開始し、2年後、3年後にはそれぞれ4億円前後の基金を積立てて長期的発展を目指す予定である。
国吉康雄のコレクションで知られる福武書店は、2日、岡山本社新社屋内に「国吉康雄美術館」を開館。国吉の油絵、版画など60余点の所蔵品を展示する。 また、国内外の現代美術の振興及び映像美術の振興を基本方針とする「東京国際美術館」が3日、開館。鉄筋コンクリート5階建て、延べ床面積約2700平方メートルで、うち美術展示には約1350平方メートルが当てられる。ハイヴィジョンやCGラボなどを個人に開放する「T-BRAIN CLUB」と名づけられたテクノアート・ミュージアムをそなえ、ハイテクノロジー・アートの振興にも努める方針である。 同日、置県100年を機に開発が進められてきた「文化の森総合公園」の中に徳島県立近代美術館が開館。同館は40ヘクタールの敷地内に文書館、図書館とともに建てられた博物館施設と対になる形でひとつづきの建物の中に設けられ、地上4階地下1階、延べ床面積21549平方メートルの大型館。人間像、徳島ゆかりの作家による作品、現代版画の3本の柱を基軸に収集する方針である。
優れた美術館活動、評論、創作活動に対して贈られる倫雅美術奨励賞の第2回目の受賞者選考が行なわれ、美術評論・美術史研究部門-山梨俊夫『絵画の身振り』、田中淳「写実の系譜3 明治中期の洋画」展(東京国立近代美術館)の企画、構成およびカタログ論文、創作活動部門-深沢軍治の最近の創作活動、伝益瑶の社寺における障壁画が受賞することに決定した。
文化財保護委員会(斎藤正会長)は16日、国の文化財(史跡)として新たに5件を指定するよう保利文相に答申した。新指定と対象となったのは、三十三間堂官衙遺跡(宮城県亘理町)、座散乱木遺跡(宮城県玉造郡岩出山町)、小山氏城跡・鷲城跡(栃木県小山市)、祇園城跡(同県城山町、本郷町)、小幡北山埴輪製作遺跡(茨城県東茨城郡茨城町)、金山古墳(大阪府河南町)で、これらを含めて国の史跡は1300件となる。
ドイツのフランクフルトで世界書籍見本市の関連事業としてジャパンフェスティバルが開催され、「現代日本美術展」、ポーランド・クラクフのヤシェンスキーコレクションによる「日本古美術展」の2展が開催された。このジャパン・フェスティバルは、1989年のベルギーのユーロパリアジャパン、1991年のイギリスのジャパンフェスティバルとともに、日本文化紹介の企画として政府が位置づけている三大事業の一つ。
開館35周年を記念して、五島美術館では同館所蔵品と徳川美術館の所蔵品を合わせて現存する「源氏物語絵巻」全点を同時に展示する「国宝 源氏物語絵巻」展を1日から25日まで開催した。作品保存のため通常は部分的に展示される同絵巻を一堂に集めるのは東京では10年ぶりのことである。